椎間板ヘルニア体験記 〜通院・入院から退院まで一気読み〜
椎間板ヘルニアの診断を受けてから手術までの経緯を一気読み的に書いていきます。
椎間板ヘルニアの診断を受けてから入院〜手術〜退院までの流れのイメージを掴みたい方の一助になればと思い、書いてみました。
なお、私は医療従事者では無いので、治療法とか、こうしたら有効とか、そういったことの共有ではなく、体験談として記入しますので、あくまで参照程度に留めてくださいね。
【腰痛前の初期状態】
・30代男
・中肉中背の体躯
・健康診断は常にA判定
・タバコは吸わず、お酒は時々飲む程度
・息抜きに週1回程30分のジョギングをする
・コロナ前は年に1回マラソン大会に出ていた。負荷高めのトレーニングをする+仕事の繁忙期が重なると、疲れで腰が痛くなる(お尻の筋肉が固くなる)傾向があった。しばらく運動を控え、しっかり睡眠を取ると治っていた。
・疲れたと感じた時に、ボディケアと称して、指圧マッサージ、鍼灸、カイロプラクティックにも不定期で通った(それぞれ効果は不明だが、気持ちは良かった)
・仕事はデスクワーク、顧客対応も多いのでコロナ前は動き回ることも多かったが、コロナ禍では、Webでの顧客対応が主流となり、座る時間が大幅に増える(このあたりが原因で腰痛になってしまったと思われる)
【腰痛発症時の状況】
◆2021年4月、腰の痛みがなかなか取れず、自宅近くの整形外科へ
腰の痛みが取れない事を伝えると、脚の可動域の確認(仰向けになって、足を伸ばした状態で上に持ち上げられる)。
数字は覚えてないが、一般より固く、あまり上がっていない状態。特に左足が固かった。
レントゲンも撮っていただき再度診察。
腰近くの椎間板(5番と言ってました)が狭くなっており、椎間板ヘルニアの気があると診察を受けた。椎間板ヘルニアか否かはMRIでないと断定できないとの事。
仕事が忙しいタイミングだったので、一先ず、痛み止め(ロキソニン)を処方していただき、様子を見る方向にした。
その後、仕事がなかなか忙しく、通院が難しかったため、薬が切れたら薬局のロキソニンを服用しながら、騙し騙し過ごす。
◆2021年6月初旬、再度病院へ
腰が激烈に痛くなったので(ハッキリとした原因はよく分かりません)病院へ。
痛み止め(ロキソニンとタリージェ)の処方を受け、椎間板ヘルニアが疑われるのでMRIを受けるよう勧められたので、予約。
※ラッキーなことにMRIがあるクリニックだったので、仕事を調整して翌日に予約できた。
翌日、MRIを受けた。
即日で結果が出たので、その場で診察。
椎間板ヘルニアの診断を受けた。
腰痛の原因がハッキリした安堵感(対処法が分かるため)はあった。
対処法は以下2つを提示された。
①椎間板ヘルニアの除去手術
②注射による痛みの緩和(ヘルニコア)
手術の場合は、仕事への復帰は3週間前後を見る必要があるとの事。
ヘルニコアは、1泊入院あるかどうか。
一先ず、担当医に相談したい思ったので、2つの手法が取れる病院宛に紹介状を書いていただいた。
担当医は週1回(しかも平日)しか外来を受け付けておらず、仕事との調整が少々難儀した。
◆2021年6月下旬、紹介していただいた病院へ
以下2つの施術の説明。
①椎間板ヘルニアの手術
・手術3日前にPCR検査→陰性なら予定通り入院、手術 ※コロナ禍での対応のため
・局所麻酔をした上での内視鏡手術
・手術による傷は8ミリ
・ヘルニアを除去するだけで、椎間板が再生するわけではない(狭いまま)
・手術前日に入院、手術後2〜3日で退院
・退院後、1週間は自宅療養
PCR検査後は、外出を控えるように指示されたので、PCR検査〜退院+自宅療養までで2週間程を要する。つまり最低2週間は仕事の現場には行けないので、調整する必要がある。
②ヘルニコア(注射)
・椎間板に直接注射して膨らませる事で、出っ張ったヘルニアによる神経への圧迫を軽減するイメージ(ヘルニアを除去するわけではない)
・施術前の入院は無し、施術後2時間ベットで安静。状態が良ければ即日で退院
・ヘルニアを直接除去する手法ではない為、良くならない可能性もある。
・料金は保険効かせて5万円程
・施術を受けた患者さんの経過を踏まえると、徐々に良くなる感じ(施術後、2ヶ月くらい)との事。
ヘルニコアの詳細はこちら(病院で頂いたパンフレットと同じです)↓↓
https://www.gakuen-hospital.or.jp/wp/wp-content/uploads/2018/10/40f36fd54b17f086f8bdb32ef1d0e450.pdf
まとめると、
手術は即効性がある(もちろん100%ではない)。仕事復帰まで最低2週間程かかる見込み。
ヘルニコアはすぐに1〜2日で仕事復帰ができる見込みだが、完治まで時間がかかる(痛みが緩和されない場合もある)
家族とも話をした上で、1週間後、再度伺って結論を出すことにした。
◆1週間後
結論としては、手術を選択した。
仕事の調整がついたのと、腰の痛みから速やかに解放されたい気持ちが強かったから。
その旨を伝えると、入院前の検査(血液、尿、心電図、胸部X線、だったと思います)を行う流れとなった。
その後、手術までのスケジュールを再度確認、手術の同意書に関わる説明、入院にあたっての説明(入院まで検温する事、入院時のアメニティなど)
この日は病院に午前10時に入り、病院を出たのが15時前後と、なかなかの長丁場であった。
入院は7月下旬に決まった。
入院に向けた準備は、ググって調べて、基本的に正解だったので、こちらについては別途、記事にまとめます。
◆2021年7月下旬、入院当日(手術前日)
荷物はスーツケースとリュック。
4〜5泊を想定していたので、スーツケースは小さめ(3泊旅行のサイズ)にした。軽そうなのでこれで十分。
総合受付にて入院の受付を済ませて、病棟の受付へ。
コロナ禍なので、病棟受付を済ませると退院までは1階に行けない。買い物をしたい場合は、看護師さんにお願いする必要があるとの事。
病院受付後、薬剤師から問診(服用している薬やアレルギーに関わること)、麻酔医師から手術の麻酔に関する説明と問診、看護師から検温、身体測定の対応を受けた後、部屋に通された。
部屋に通された後、本日のスケジュール(シャワー、食事、消灯など)の説明、患者用手術衣と手術時に着用するストッキングを渡された。
翌日手術の為、24時以降食事はNG。水・お茶のみ飲んでOK。翌日朝7時以降は水も含めて飲食禁止との事だった。
病棟入りが午前だったので、時間はたっぷりあった。ひたすら本を読む、寝る、コーヒー飲む、チョコ食べるを繰り返して過ごした。
◆手術当日
手術まで何も飲み食いできない状態で、シンドい状態になる事が予想されたので、映画をひたすら観ていた。
予定では手術は、昼の12時オンコール(前の手術が終わり次第、スタンバイ)で、呼ばれたのが13時半頃であった。
手術直前に、名前を確認され、ストレッチャーに乗せられて手術室へ。動く天井をボーッと眺める。不思議な感じ。
手術室に入ると麻酔医師から自己紹介を受け、早速横向きになり背中に注射、麻酔が効いてきたのを確認してから、手術台へ移動。
うつ伏せになり、体が楽になるようなポジショニングを一緒に確認して、手術開始。
パンツを下ろされ、シートみたいなものを被らされ、声掛けに反応しながら手術を受けた。
痛みは無く、押されている感じや骨に響く感じがするくらいだった。
飛び出たヘルニアを叩き割る時と、管(おそらく内視鏡)が腰に入っていく時にびっくりするくらいであった。
お医者さんや看護師さんが、よく声がけをしてくれたので安心して手術を受けることができた。
手術は1時間程で終わった。
お医者さんから腰の状況の説明を受けた。年齢に対し、椎間板の変性が進んでいる様に見える。今後、腰に重みや痛みが多少出てくるかもしれないが、今は何とも言えないと。
患部周辺(私の場合、左の臀部)の筋肉がガチガチになっているので、ひたすらストレッチをするようアドバイスされた。この時点で左足の可動域が広がっていることを確認できたので、希望が湧いた。
明日退院でも良いけどどうする?と聞かれたが、判断が難しかったので、翌日の体調見て決める旨を伝えた。手術は無事に終わったよう。
再びストレッチャーに乗せられて、病室に戻された。
抗生剤の点滴と、手術後の血抜きの管が体から生えており、外さないように注意するよう看護師さんに言われた。
手術後3時間はベッドで安静にしなくてはいけないとの事だったのと、だるい感じだったのでひたすら寝た(実際に37℃の熱があった)。
手術後3時間のタイミングで、晩御飯が出てきた。お腹は空いていないが、昨日の夜以降何も食べていないので、何かお腹に入れるべきと思い、体を起こすと、立ちくらみがした。再び横になり、落ち着いたら、速やかに食事を取り、トイレに行きたかったが、クラクラしたので、再び横になって立ちくらみが落ち着くのを待った。
1人でのトイレ歩行はOKと言われたが、抜けちゃいけない管があるとの事で、1回目のトイレの際はナースコールを押すよう言われたので、そのようにした。
抜けてはいけない管があると言われると、大変に動きにくいというか、恐る恐るゆっくり動く感じになった。痛みは麻酔がまだ効いているのか、痛み止め飲んだからか、それほど無く、何とか1人で用を足せた。その後、まだ熱っぽかったので、朝までひたすら寝まくった。
◆手術翌日
朝6時くらいに目が覚めた。
体調はだいぶ回復したが、多少痛みがあるのと(手術の数日後、痛みが出る場合があるとの事)、管が体から生えてるのが、なかなか煩わしく感じた。
30時間近くシャワーを浴びていない状態だったので、看護師さんが体を拭くウェットティッシュを持ってきてくれたので、体を拭いた後、手術衣だったので着替えを手伝ってもらった。その後は新聞読んだり、読書したり、家族・友人に連絡を入れるなどし、眠くなったら寝た。
昼前にお医者さんが来て、手術後の血抜きの管を抜いてもらい、また抗生剤の点滴も不要となったので、晴れて2本の管から解放された、実に動きやすい。
昼ごはんを食べた後、リハビリが予定されていた。腰に負担をかけずに日常生活が送れるかの確認や、ストレッチのアドバイスを受ける為だ。
理学療法士の方からは、問題ないとの評価を受けた。腰への負担について、直立している状態の腰の負担を100とすると、仰向けで寝ている状態が25、姿勢良く座るが140、猫背で座るが180という目安を頂いた。前屈は厳禁とのこと。
お医者さんからは歩いても良いよと言われていたが、敢えて歩き回るのは控えて、病室では極力横になることにした、腰に優しく。
コロナ禍で他のフロアには行けないので、どちらにしても歩き応えがない。
病室に戻ってから、看護師さんに翌日退院希望を伝え、後はひたすらラジオ、雑誌、読書、映画に耽った。ストレッチをしつつ、眠くなったら寝るを繰り返した。
◆退院日
この日も朝6時頃起床。
昨晩飲んだ痛み止めの効力が切れたのか、ジンジン・ピリピリと左臀部周辺が痛む感じがする。7時過ぎに朝食を取って、薬を頂いた後は、荷造りをし、ラジオを聴きながら、歩き回っては、ストレッチに励んだ。
午前10時半頃に退院となり、薬を2週間分処方していただいた。
痛み止め(ロキソニン)と神経を回復させる薬(メチコバール)を頂いた。
自宅では極力、椅子に座らずに直立以外に仰向け、うつ伏せ、立ち膝のいずれかの姿勢を取る事に努めた。
7月末現在、朝起床してしばらくすると、ヘタしたら立ちくらみしてしまうんじゃないかというくらいの激しめの痛みが20〜30分程続くが、薬を飲んでしばらく落ち着くと、その後1日は歩き回ったりなど、割とアクティブに動く事ができる状態だ。
まだ痛みが不安定に発生するが、手術前よりは明らかに可動域が広がったので、快方に向かっていると言って良いと思われる。
まだ予断は許さないが、現時点では手術の選択をして満足している。
早くランニングとかしたいなーと思うが、まずはストレッチしてしなやかな体を作る事が先決である。
中々の長文だったと思いますが、ここまでお付き合い頂き、ありがとうございます。
冒頭にも書きました通り、入院~退院までのイメージ作りの助けになれば幸いです。
では、